Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

スワロフスキーEL双眼鏡からツァイスVictory SF双眼鏡に乗り換える

Swarovski EL 8.5x422008年に当時双眼鏡界でNo.1の評価を得ていたスワロフスキーEL 8.5 x42を30年保証付きでオーストラリアで買って以来15年間、数えきれない時間を共に過ごしてきた。プロの野鳥ガイドの15年間といえば一般の野鳥ファンの75年くらいに時間数では相当すると思う。という例えをすると怒る人もいるけど、一般の人の一体どこの誰が朝5時から夜21時まで双眼鏡を覗いているというのか。それを週7日(休みなんてありません)、月間350時間、60日連勤で2日休んでまた45連勤とかで続けてるんですよ?

しかも場所が悪い。世界最悪の皮膚がん発生地帯というオーストラリア北部の殺人紫外線に加えて常時80%を超える湿度(これを書いている夜20時は湿度100%)、かと思えば強烈な冷房、かと思えば湿度5%の砂漠地帯にも連れて行かれる。この地獄のような耐久テストに30年保証のスワロフスキーEL 8.5 x42が耐えたかといえばそうでもなく、この15年間で4回壊れその度にヨーロッパまで修理に送られるため一ヶ月不在となった。使用状況が地獄なのでまあ妥当と言えば妥当だし、もう何倍も元は取ったとも言えるけど15年前の物価で三千数百ドル(現在のオーストラリアの物価なら5000ドルに相当)もする双眼鏡としてはもう少し壊れないでほしい。


ということで若干耐久性に疑問があるスワロフスキーから一旦離れ、現時点で業界最高峰とされるライバルのツァイス製ビクトリーSF 10×42を自分へのクリスマスプレゼントとして購入した。ツァイスは10年保証なのが気になるけどこれで二台体制となり、どちらかは手元にあるので安心してヨーロッパへ修理に送ることができる。


2023年はよく働いた。いつ倒れても(急死しても)全くおかしくないほど、月間350時間をエアコンの効いたオフィスや雨や日差しを防げる室内ではなく、砂漠やジャングルで強いプレッシャーの中で英語で働いた。心底嫌な客もパラパラいた。疲れたら椅子に座れるなんてこともなく、昼寝もできずお茶もできず、コロナで40度の熱を三日間出しても休めるわけもなかった。そのご褒美がまた仕事道具だなんて狂ってるな(続く)

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