Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

ハリモグラ

ハリモグラ

地球で、かものはしと並んでわずか二種類しか存在しない哺乳類単孔目のハリモグラをちょっとだけ捕まえました。動物探検ツアーなんかやっていると時々出会う。足は遅いので逃走を諦めたハリモグラが丸まって身を守ってる。アスファルトでなければ、地面に沈み込み防御する。いつもながら、不思議な動物だ。

一応、かものはし同様後ろ足に蹴爪という武器があるんだけどハリモグラの場合退化していて実用ではない。そのかわり守備力が高い。トゲは、ハリネズミのように簡単に抜けてしまうものではなくかなりの強度がある。
哺乳類は三つのグループに分けられる。
1.妊娠能力を持たず、卵で生む単項目が最初に三畳紀に出現(現存するのはかものはしとハリモグラ2種のみ)
2.簡単な妊娠能力を持ち、お腹の袋(育児嚢)で育て直す有袋類が白亜紀に出現(カンガルーやポッサムなど)現存は300種程。
3.お腹の袋(育児嚢)が不要で、体内で十分な大きさにまで育てから出産する真獣類(有胎盤類)が白亜紀に出現(ヒト、ネコ、ライオン等現在の哺乳類のほとんど)約4500種
今まではこう考えられてたけど中国で一億二千万年も前の地層から有胎盤類の化石が発見され有胎盤類の紀元が一気に数千万年も繰り上がる事になる。
まぁ順番や時代はいいとして、この1?3に分かれる哺乳類すべてを擁するのはオーストラリアとパプアニューギニアだけだ。言い換えると、”生き残っている”のは世界中でオーストラリアとパプアニューギニアだけだ。私が良く言う事に「オーストラリアに来たら、普段動物に興味ない人も動物を見に行かないともったいないよ」というのはこういう所からも来ている。

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