Facebookに載せたこのタマムシの写真を著名な昆虫研究者が見つけてCyphogastra pistorだと同定してくれた。SNS時代の今、そこまでなら特別珍しい話ではない。問題はここからだ。
すぐにメールが来て「ああ言ったイエロー系のタマムシの標本を保有しているなら速達で郵送してほしい。連邦科学産業研究機構CSIROの一環でオーストラリア博物館のためのコレクションをしている。送料プラスアルファを支払う」という。何か慌てた様子だったのは「末期癌であまり時間が残されていない。念願のヨーク半島にも行けないままになりそうだ」「コレクションを完成させたい」と。協力を約束し、でも「私は採集はしないので写真しかないけど、同定ができていないイエロー系のタマムシがいくつかあるので見てもらえませんか?」とお願いした。
これはヨーク半島アイアンレンジにて。Cyphogastra_vulnerataだという。これは博物館のコレクションにないそうで「すぐ郵送して欲しい」と言われるが、だから私は採集はしないんだって!!こういう人を連れて行ってあげるのがツアーガイドの最大の喜びなんだけどね…多分歩き回れないくらい症状が悪いのかな。
そして!そんな専門家でも「何かわからない」と言われたのがこれ。クリスマス島で撮影(写っている手は私ではないぞ、近くの人に持ってもらっただけだ)。同時に「ちょっと待て、すごいコレクションだ!あなたは…一体何者だ?」と言われる。
さあ…?野鳥ガイド・研究家かつバス会社と田舎でB&Bも運営する人かな?オーストラリア人と結婚したとかではない移民第一世代の私が、それだけの事を外国で英語でこなすためには、同じくらいの量の物事を切り捨てないと時間的に回っていかない。