Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

岸釣りパームコーブ

午後二時半。釣りに出かけるには遅すぎるような気がしたが、久々にタックルを手に取り海へと車を走らせた。知人が新しく開拓したと言うポイントがすごく気になったが、家を出て海までたどり着くと大変な引き潮でその場所は見るまでもなく釣りができないだろうと判断。パームコーブの桟橋へ向かう。思いつきで出かけたので潮見表を見てこなかったのだ。
 桟橋も減水が激しい。NORIES(ノリーズ) ロードランナー・ヴォイス 650MHスコーピオン1000をセットしエビ餌を付けて投げ込むと次々にアタリが出る。底をとると同時に食ってくる。トランぺッター、ストライピー、イシモチ、キビレ、キスなど。見方によっては雑魚ばっかりだが、退屈しない程度に楽しめた。(前から思っている事だが、キスのキーパーサイズが23CMというのは厳しすぎる。20CMもあれば立派な天麩羅になるではないか。)
 ケアンズの釣り師達は、こういった小型魚を釣りの対象にしていない事がタックルから分かる。殆どの人がダルダルのグラスロッド。日本のバスフィッシングの主流である超高弾性で軽量なロッドに慣れた私にとっては、信じがたく「重い」「鈍い」「飛ばない」。


竿先をひっぱって曲げると竿元にくっついてしまうくらいダラダラなロッド+ナイロンラインで、小型魚のこすりつくようなアタリを波立つ海でフッキングできる訳が無い。地元の人達は、そんなロッドに30CMもあるようなイワシやボラを付け、どぼーんっと投げ込み、酔っぱらいながらのんびり大物を待つのだ。日本のせかせかした釣りで育った私は、まだその境地に辿り着けない。
 のんびりと、ケアンズの陽が暮れて行った。

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