Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

オーストラリアの会社は大半の問い合わせには返事しない

資格のある水道修理の人に来てもらう必要があって、数社に問い合わせを送ったけど全員に無視され、さらに追加で10社くらいに問い合わせを送ってようやく2社から返事があった。確率15分の2。20年以上住んでビジネスをしてきて、これくらいがオーストラリアにおける「仕事依頼」への平均的な回答率だと思う。

これはあらゆる業種に言えることで、すごいなあと思うのは「この車を買いたいと思っているのだけど」「この住宅の購入に興味があって」「自分の土地に離れを2棟建てたいと思うのだけど」といったかなり高額なものへの問い合わせもほとんど無視されることで、他にも会計士や弁護士、住宅メーカー、家電メーカー、車修理屋など思いつく限りの業種において大半の問い合わせには返事しないのがスタンダードになっている。私のキャンピングカーの部品は11ヶ月前に注文したけど、それ以降一切応答がない。

最近「日本の会社は欧米に比べて労働生産性が低い」という記事や意見がよく目にするけど、そりゃあ新規営業もせず、ルート営業もなく、問い合わせにも返事せず、クレームはそのままゴミ箱に入れ、見込み客も放置し、現金を持って来店をしてきた今すぐ買う人だけを相手していてもいつも利益が出ているなら労働生産性なんて爆上がりだと思う。だから周囲には「ええ?この規模の事業をオフィス5人で回してるんですか!?」という驚きに溢れている。日本では営業をしなければいけないし、問い合わせには全て返事をしなければいけないしクレームもゴミ箱に入れてはいけないし、オーストラリアのような労働生産性を記録することは永久にないと思う。

オーストラリアは働く人が楽で消費者が地獄になり、日本はそれが逆になっているだけでそれを変えようとするなら消費者が酷い目にあう必要がある。

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