Site icon 【公式】オーストラリア唯一の日本語専門バードウォッチングガイド 太田祐(AAK Nature Watch)

【生き物業界変な人 その3】

超過疎地域が広大にあるオーストラリアでは通常の救急車は用を成さない。飛行機バージョンの救急車ともいえるフライングドクターサービスのパイロットだったNは、長年過疎地域の無名飛行場や私有地の滑走路といった管制塔も気象情報もなく、行ったこともなく照明もないようなところへぶっつけ本番で乗り付けては多くの急患の命を救ってきた。一切のコンピューター制御や管制を受けることなく操縦桿と目視だけで初見の荒れ放題の土の滑走路に離発着を繰り返した彼こそ本当のパイロットだろう。

同時に僻地は野鳥の多いところであり、待ち時間などに双眼鏡で鳥を見るようになったNはバードウォッチャーに変身。「もっと早くからやっていればよかったよ」とほとんど全てのバードウォッチャーが言うことを彼も言っている。リタイヤ後の今ではケアンズエスプラネードの野鳥の番人の一人で、エスプラネードの高層ユニットに暮らしている。私は彼ともう一人の友人と3人でアリススプリングスに豪遊探鳥旅行に行ったこともある。

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