太田祐 おおた・ゆう Yu Otaオーストラリア永住の野鳥ガイド・野鳥研究家。オーストラリアの野鳥観察に関し日本における草分け的存在で、20年以上現地から続けているブログのほかTV番組や書籍、各SNS、機内誌などを通じこの分野の最大の情報発信者。アジア人初の700Club(オーストラリア産鳥類リストが700種類以上ある人の名誉クラブ)に当時若干36歳で加入した。オーストラリア産鳥類リストは20台半ばでの移住した人間としては驚異的な現在741種。Birdlife AUSTRALIA(オーストラリア野鳥の会)が長年行なっているセスジムシクイ類調査の調査リーダーや運営委員を務めており、オーストラリア人野鳥ファンを英語で支障なく案内できることから豪国内でも全国的な知名度を持っている。QPWS(クィーンズランド州政府 野生動物・国立公園管理局)に職務番号および現役の従業員ID番号も保有。オーストラリア永住権やバスツアー事業認可、国立公園や自然保護区の営利使用認可、救急処置資格、衛星携帯電話、海外添乗員資格(国交省)なども保有。オーストラリア有数の探鳥エリアであるアサートン高原にある4000坪の自宅兼民宿【ジョンストンベンドキャビン】及び【AAK ロッジ】で野鳥や動物を見つつ暮らしている。有名会計事務所から『ケアンズ随一のビジネス』と評される。
お名前 (必須)
メールアドレス (必須)
題名
メッセージ本文
ご返信には平常時で48時間をいただいており、通信のできない僻地にいる際はさらにお時間がかかることがあります。また例年5月から12月にかけては繁忙期となり、この期間にいただくお急ぎでない内容のお問い合わせにはご対応まで2−3週間を要することが多くなっています。
HOME
» オーストラリア野生動物探訪旅行の記録 » アイアンレンジ旅行記ー4日目前編
二日間、クックスハットキャンプエリアで一緒になったツアー軍団がいよいよ出発。写真は積み込みをしている所。うう、この4WDトラック欲しい。家にする。 彼らは、今日は「アーチャーリバーロードハウスを目指す!」と言っていた。目指すって、すぐそこじゃん…。だんだん分かってきたけど、このツアーが活動するのは1日あたりせいぜい3時間程度で後はフリータイムになっている。でも、20人もの人達がわずか100m四方程度のキャンプエリアに滞在していたとは到底思えない程、気配を感じさせない人達だった。外をうろうろしているのも常に3人くらいであとはテントの中でじっとしていたんだろうか。3時間以上活動するとバッテリーが切れるとか。ツアーガイドが誰なのか最後までよくわからなかったし。一日何回もバケツを持って川とトラックを行ったり来たりしてた人は多分スタッフ。でも、15日間ものケープヨークツアーで運転も含めてスタッフ一人だけ、って事はないと思うけど。その彼も、クスクス探しにちょっとついて来たけど多分マニアではない。ともかく、一人ヘビ使い(例のおじい。写真最前列)がいた事もあり、みんな静かだし、彼らの印象はとてもいい。良い旅を、といって別れる。
私たちは、数百メートル離れたゴールドンクリークキャンプエリア目指してゆっくり探鳥しながら出発。道路を歩きながら両側の森を見ていくけど、とにかく壁のような熱帯雨林になっていて声はすれどなかなか姿は見えず。場所の広さ的にはブラックマウンテンロードくらいだけどとにかく見通しが悪い。キングフィッシャーパークくらいある程度開けててくれるといいんだけどそんな事いっててもしょうがない。なんか聞き慣れない声がする、と思ったらキタメグロヤブコマ。一瞬だったけど。更に、太ったオナガテリカラスモドキみたいなのがいる、と思ったらナキカラスフウチョウ!よしよし。地味にリストが増える。でも森が深すぎて針の穴を通すような隙間から頑張ってなんとか鳥が見えるという感じ。写真は無理っす。心霊写真みたいなのなら何枚か。稀に、キバシショウビンの声がして血圧が上がる。キングフィッシャーパークのキースから「難しいよ…」とは聞いていたけど納得。 ゴールドンクリークキャンプエリアは無人だった。アイアンレンジのマップにも物によって掲載されてたりされてなかったり。一番マイナーかもしれない。ここはかつてアイアンレンジの小規模ゴールドラッシュを起こした所で、奥の方へ進んで行くと今でもいろいろなものがそのまま放置されている。こういう廃墟もの大好きなwillie。森の奥で埋まった遺物を見つけるたびに、往事を偲んでみた。(想像だけど) これとか。夜になると回りだしたりして。 これとか。 (なお、この鉱山エリアは立ち入り禁止ではないけど「危険」の看板が沢山立ってます。) いきなり足下に坑道の大穴が空いていたり地盤ごと崩落したら困るな、そうですね困りますね、苦しいだろうね、ああ埋まりますねとぶつぶつ独り言をいいながら歩く。遠くでオオハナインコの声がしている。それに、トンネルを見つけたいのだ。きっとその中には…。いる。彼らが。 頭上にケープヨーク最北部固有種のエリマキヒタキ。超証拠写真だけど、ムナオビエリマキヒタキと違って帯がない事くらいは確認できる。 オオハナインコの声が近い。昨日同様、たかーい所に止まっている。だんだん分かってきたよ。彼らはそのエリアで一番高い木に好んで止まる。それ以外は遥か上空を飛んでいる。猛禽みたいだ。しかも警戒心が強い。ハゴロモインコ的にその辺の街路樹に埋まっているのを想像してたから全然違った。インコと思うな、あれは猛禽だ。でかいし。 道を外れ、声のする斜面を倒木を乗り越え、ウエイトアワイルをかわし慎重に登る。もう少し、もう少し…。声が近い。すぐ上だ。でも、熱帯雨林で全然頭上が見えない。上が開けている場所を探して音を立てないように慎重に動いてなんとかこの一枚。 オオハナインコ成鳥♂。このあとすぐ飛びやがった。うん、オオハナインコは300mmレンズでは偶然以外近くで撮れない事がよく分かりました。これでいい事にしよう。 更に鉱山跡を彷徨う。そしてついに。それはあった。縦穴があった。 じゃーん。 でも残念ながら浅そうだ。コウモリが出入りしている様子もない。 ←入りたそうな人。
Comments are closed.