ケアンズで一般的なコモンツリースネークだと思ったけど若干違和感があり、写真をよく見たらノーザンツリースネークだった。前夜まで2晩続けてナイトツアーをしたもののあまり芳しくなかったのだけど、この日は道路沿いに昆虫などがよく出てきているような雰囲気があり日没前から私は「今夜は空気が違うから結構出るはずなので」と言っていた。
予言通り僅か15分間でパプアガマグチヨタカが4羽登場!
2晩続けて見たのがこのペア。カオジロサギとシロガシラトビ。この2羽はいつも一緒に並んで寝ているのだろうか!?そうしてカオジロ・トビが産まれてくるとか?
ナイトツアーの爆発は続き、色々で過ぎてなかなか宿まで帰り着けなかった。昨日までの二日間とは急変。今日は空気が違うって午後から言っていただろ?
ナイトツアーの秘密兵器はこの強力なLEDライトバーで、普通に運転していながら木のてっぺんまでライトが届くので動物を見つける機会が上がる。無改造の2台目の車のライトでは見逃しそうなものも拾っていけることがこの写真からも察せられる。
公式動画。全然視界が違うでしょ?
それからもう一つのウエポンは、アシストガイドのタスマニアの女の人が持って来たナイトビジョンカメラでこれによって見つかったものもちらほらある。プロの野鳥ツアーが使う機材は猛烈に進化しており、ガイドのスキル・経験値の高さと設備投資の大きさで容易には参入できない世界になってきている。$5000の望遠鏡、$90000のランドクルーザーやバス、暗視スコープにロクヨンレンズに衛星携帯電話。今からガイド業を志す若い人は絶望するだろう。私はラッキーで、ケアンズで年上の世代に特に凄い人はいなかった。
過去23回のアイアンレンジ訪問で今回が一番多くキアシオリーブヒタキに出会った。ちなみに現地で何回も会ったアメリカ人バーダーが最後まで血眼になって探していたのはチャバラニワシドリとこのキアシオリーブヒタキだった。
新しいウォーキングコースなどもいくつか開拓し、なかなか実りある訪問だったよ。この23回目のグループは飛行機でアイアンレンジを離れてケアンズに向かう。同時にその飛行機が次のグループを連れてくる。
来た来た。ベトナムのジャングルに着陸する輸送機のような。ヨーク半島のジャングルを決して侮ってはならない。大半のオーストラリア人でさえツアーで訪問して個人では来ないから。
この9名は全員オーストラリア在住だけど、出身はイギリス、日本、南アフリカ、ニュージーランド、アメリカであって誰一人オーストラリアで産まれていない。これが本当の移民国家というやつだ。多分一番おかしなやつは左端の日本人だ。一体何がどうなったら日本人が最果てのジャングルでオーストラリア人の案内を英語でしているんだ?
日本で『移民』というと3K労働に従事するような末端層ばかり想定して『治安が悪化する』とかの議論になるけど、そもそも移民というのは大英帝国のように支配層としてその国に移り住み現地人を雇う立場ででもあることをすっかり忘れている。このメンバーも移民といっても生物学者、医師、植物学者、プランドエンジニアなど。