タスマニア旅行を終え、メルボルン空港まで一緒に移動して解散。次のミッションは別の方々をメルボルン5日間のご案内。ただしグレートオーシャンロードへの観光を含む。仕事柄オーストラリア各地で数えきれない回数のレンタカーをしてきたけど、今回これまでで最強のアップグレードを受けた。本来借りていたのは中型SUV、キアのソレントなどとなっていたのだが

まさか王者ランドクルーザー300が来るとは。しかも10日間も借りるんだけど、なんでこうなった?ランドクルーザー300の1日あたりのレンタル費用は$400近いはずだけど。
12人の使徒の岩までメルボルンからバイパスルートで2時間半。大型車は高速道路で快適。この日はメルボルン名物の熱波が来ており、真昼間に到着してもどうしようもないとの判断でメルボルン西部の大湿地帯で何時間か探鳥してから向かった。
現地はなかなかの数の観光客だったけど、春節やスクールホリデーは外しているのでまあなんとか。ここから景観で知られるグレートオーシャンロードを走って可愛らしいアポロベイの街で宿泊。

途中で野生のコアラを見ておく。アポロベイのこれぞ海沿いのリゾートという雰囲気はよかった。翌日お客さんが携帯を落としたなどのトラブルがあったりでロスがありながら、グレートオーシャンロード沿い何ヶ所かで細かく探鳥しながら目的のズグロチドリを発見し、メルボルン市内シェラトン到着。ここに泊まるのも旅の目的の一つということで、この先三日間はシェラトンから北へ、東へ、西へ1日づつ日帰りで探鳥に出かけるスタイル。
メルボルンは芸術の中心地であり、熱帯のだらしないケアンズやダーウィンとは比べるのも失礼なほどおしゃれな人と街。
同時にLittle Bourke通りは南半球有数のアウトドア専門店街であり、アークテリクス、クランプラー、マックパック、ノースフェイス、バックパッキングライト.comなどが並び立ち、飛ぶようにお金が出ていく。

西へ向かう日はもう何も迷いもなく、例の大湿地帯へ。いつ行っても凄まじい探鳥地で圧倒される。ニオイガモやアカガシラソリハシセイタカシギ、キバラノハラヒタキといった水辺の鳥だけでなく、近くの乾燥林へも足を伸ばしてオウム類やトゲハシムシクイ類、ホウセキドリ類を追加(写真はウグイストゲハシムシクイ)。大変だったのは東へいった日で、熱波はすっかり去ったというのに警報が解除されずに残っている影響で国立公園や州立林、植物園や庭園など探鳥に使う場所がほとんど閉鎖。警報が残っていない地域まで移動した後半盛り返したけど、今後気をつけなければならない。北へ行った日もなかなか良かった。サンショクヒタキやオオツチスドリ、テンジクバタンの大群やチャイロキノボリ、アカヒメクマタカなど。

メルボルンは一方通行の路地が多く、路面電車も走っており、立体駐車場は駐車選手権を開けそうなほど恐ろしく区画が狭く、ランドクルーザー300を確かに持て余したが、私が普段乗っているのはもっと大きいマイクロバスやランクル200であり別に大したことではない。そうした大型車は煽られたりしにくいし。
合計5日間の案内を終え、今度はプライベートでビクトリア州北西部まで激走。ミミジロセグロミツスイを探しに行った。ビクトリア州のガイドからは「もうシーズン終わってきてるし、多分もう鳴かないし厳しいと思う」と言われつつも。

初日夕方のポイントは野鳥に溢れていた。キムネミツスイ、ハイイロオウギヒタキ、アオアズマヤドリ、キリハシミツスイ、

アカクサインコ、アカサカオウム(後述)、ムラサキガシラジャコウインコ、

ムナグロシラヒゲドリ、ホウセキドリ、トゲハシムシクイなどなど野鳥で溢れておりミミジロセグロミツスイはいなかったものの感激した。こういう場所は純粋に鳥を観察する行為を楽しめる人達、例えば昔のワイバードのツアーには完璧なポイントに思える。
人間が川や森をメチャクチャにして、虫を殺しまくる前は世界はこれくらい野鳥で溢れていたんじゃないかと寂しくもなった。この日はキャラバンパークに宿泊。私には大都市の繁華街のシェラトンより山裾のキャンプ場の方がいい。