この地域の固有種であり個性が強い種のため知名度も高いアルバートコトドリ。そのモノマネを交えた大きな鳴き声は森の中から時々聞こえてくるけど、森が深いことで物理的に姿は見えないことが多い。
昔地元の人たちによるハイドがいくつかあったエリアなどを歩いていると、幸運にも未道のすぐ脇で餌を探していた。なんとなく構図が不自然?なのは私の前に8人が撮影しているためで、その隙間から撮っているから。
大きな足で表土を引っ掻きまわすその行動は、ツカツクリ類や弟分のハシリチメドリにそっくり。アルバートコトドリが引っ掻き回した後ろを、よくマミジロヤブムシクイやキノドヤブムシクイがついてきて取りこぼしを拾っている。
ラミントン国立公園のシンボルでありながら、多くは灰色のメスタイプであるフウチョウモドキ。二日目でようやく成鳥オスを獲得。林間を飛んだりすると黄金色に輝き、見事な野鳥だ。
その晩のこと。今回はナイトツアーは計画に入っていなかったけど、近況を確認すべく夜の森へ1人出かける。この辺はアップダウンが多いので一般の人にはあんまりお勧めしないが、まずコミミフクロギツネがいた。
高いところにはハイイロリングテイル。
予備知識がなければ灰色型のブラッシュテイル(普通のフクロギツネ)と言ってしまいそうなコミミフクロギツネ。
こちらも赤茶型フクロギツネと言ってしまいそうなハイイロリングテイル。フクロギツネもいるはずだからな。高性能の双眼鏡は哺乳類観察にも必須。他にはミナミアオバズク、ハナナガバンディクートなどがいた。
なおハナナガバンディクートは南北2種に分裂した模様で、そうすると私のオーストラリア哺乳類リストは116種類になる。100種を超えていればまあまあ、と言われる。全国を数回めぐるだけでなくネズミ類、小コウモリ類、海洋性哺乳類という観察困難3大グループのどれかに従事する仕事をしていない限り150種には達しないだろう。
あまり斜面を上り下りしない中で、という制約の中でフウチョウモドキがついに見やすいところに出てきた図。100-400mmなんかじゃなくてロクヨンにテレコンで撮りたかったなあ。
と、そこにまだ森へ帰ってないアカクビヤブワラビーがちょこんと。今回一番気に入っている一枚かもしれない。
ヒガシキバラヒタキは今回本当にたくさんいて足元に降り立つやつも。