
この個体こそまだ早春におけるガルフ地区で最高のオスであろう。ホオグロオーストラリアムシクイ。早春(暦上は一昨日まで冬)といっても最高気温39度ある。本当に春になってから来ていたら45度くらいになって気をつけないと人間が死んでしまう。

私が置いた枝の上で踊るホオグロオーストラリアムシクイ。

ちなみにホオグロオーストラリアムシクイにはこのクィーンズランド州の亜種とノーザンテリトリー最北西部のとで2亜種がある。

帰りがけにはさらに反応の良い別のグループも発見。背後に映っているのは若いオス。いやあ最短撮影距離近くでこんだけ撮ればもういいでしょ。今回のミッションは完了だ。
というわけでケアンズへ向けて撤収を開始。元々の計画ではこの日はもう一泊するはずで、翌日が恐怖の10時間運転の予定だったのだけど目的のホオグロオーストラリアムシクイも撮り終えたし宿も直前キャンセル(減泊)させてくれたので今日は残っている半日でできるだけケアンズへ向けて走る。
ちなみにこの道路は緊急時は断りなく滑走路として使うので絶対に駐車するなよ、という看板。

道端に野生のオカメインコもいたが先を急ぐ。

道端に紙屑みたいなのがたくさん落ちていて、知らない人だったら「なんてゴミの多い道路だ」と勘違いするだろう。その犯人はこの輸送中のコットンだ。時速110kmで走行中にどんどんこぼれ落ちるので、1000kmを走り終える頃には10%くらい少なくなっているだろう。
走りづつけてノーマントンの街まできて投宿。まだ時間はあったけど、この先300kmくらいはまともな宿はないのでノーマントンで終了。十分に前進出来た。これをしていなかったら明日が大変なことになっていただろう。

夕方は自由時間とした。私はどれだけ疲れていても基本的に仕事中の昼間は最大で15分しか寝ないので(それ以上寝ると逆効果)、夕方ノーマントンの街の歴史の勉強に出かけた。ここはかつて豪商として知られたバーンズフィリップ商店の跡地である。近くのクロイドンで続いていた「最後のゴールドラッシュ」と連動し、このノーマントンの港およびバーンズフィリップ商会は独自の通貨を発行するほど繁栄を極めた。この建物自体は基本的に当時のままでゾクゾクする。それから私がもう1箇所見学に行ったのは

鉄道ガルフランダーが停車している駅だーっ!!

これまですれ違った事は何度かあったけど、間近で見ると超絶カッコいい列車。改札のない駅に停車しているので、別に切符を持っていない私でも見学し放題で走り回っていた。

こんなゴールドラッシュ時のような鉄道が現役で走っているんだからすごいところだよ。
行く先々で看板を読んで、資料館へ赴いてクィーンズランド州北部のことは勉強を続けている。ケアンズにたくさんいるインチキツアーガイドとは別の次元で仕事をしているつもりだ。