イーロンマスク氏の高速衛星インターネット接続サービス「スターリンク」は、日本やアメリカのように比較的隅々まで人間が住んでいるような国ではどうでも良く、オーストラリアとかモンゴルとか太平洋上といった人跡未踏のような土地やウクライナでその真価を発揮する。写真は頻繁に流れてくるその広告。
私が住むアサートン高原でも、その圧倒的な通信速度で従来のインターネット接続サービスを駆逐してきている。長い付き合いの知人によればかつては人工衛星の位置によって10分ほど繋がらないタイミングが時々あったけど、衛星の数が増えるにつれて次第に良くなっているという。
この写真は先日ヨーク半島にツアーで行ったときに道路工事作業員の宿舎で見かけたものだ。この最先端の衛星インターネット設備が『最寄りのスーパーまで車で往復4時間』という埃を被った辺境の仮設住宅と組み合わさった図は衝撃で思わず写真を撮ってしまった。多分ネットがないと生きていけないような若い、都市出身のにいちゃんが出稼ぎに来てるんだろうな…。
オーストラリアはいまだに国土の8割以上が携帯の圏外だけどスターリンクさえあればどこでも高速ネット環境が整う(盗まれないか?)。最近ではこれを12Vに改造し、キャンピングカーや4WDの屋根に取り付けている人も増えてきた。
ソーラーパネルとリチウム電池の大型化と低価格化により電力の縛りからはすでに解放されており、スターリンクによってネット回線も自由になり、私たちはどんな奥地でも快適に暮らせるような素敵な時代に生きている。