オーストラリアの一戸建て住宅の庭には決まってこのスタイルの物干しがある。ヒルズホイストと呼ばれるこの物干しは風が吹くと洗濯物が風を受けてメリーゴーランドのように回転し、全体をムラなく素早く乾かすという逸品で、ただでさえ巨大なビーチパラソルのような図体をしている上にそれが回転するわけだからかなりの床面積を使う。なぜかオーストラリア以外では流行らないとされるが、ここでは国立博物館に展示されているほどオーストラリアのアイコン的家庭用品となっている。これこそまさに平屋一軒家ならではの品であり、マンション暮らしの人間がずっと憧れているものだ。ちなみにこのタイプの回転型巨大物干しがヒルズホイストと呼ばれるのは、考案者ヒルさんの商会が長年作っていたことに由来する。もちろん他に会社も製造しているが、そういうオーストラリアスタイルに強い関心がある私はどうせならヒルズ商会のヒルズホイストを欲しいと思っていたのだ!!
これぞ本物のヒルズホイストの旧ロゴ!どうだ、バカバカしいだろう!私はアサートン高原マランダに引っ越してきて当初は軒下に洗濯物を干していたのだが、イニスフェルの人が中古のヒルズホイストをヤフオクみたいなこちらの売買サイトに出しているのを見てわざわざ買いに行ったのだ。
洗濯物が日差しの中、風を受けてヒルズホイストで回っているのを見るのは幸せである。マンションに住んでいたらこんな幸せはなかった。