商品名のRipsawジャーキーとは【引き裂きノコギリによるジャーキ】といった意味。オーストラリアはこういったブラックユーモアが受け入れられる文化なのでまあなんとも思わない。すぐに苦情が出てそれにいちいち対応しなければいけない日本とは違う。消費者ではなく働いている人が一番偉い、という風潮は近年ますますオーストラリアで強まっている。スーパーでも、ホームセンターでも、病院でも「無礼な態度は許しません」という店内アナウンスが日常的に流れている。
一番最近仰天したのは大手航空会社に電話した時で、最初の自動音声で「私達はみなさんをリスペクトして接します。ただし皆さんが同じように私たちをリスペクトして接する場合だけです」というのが流れてきた時だ。
ジャーキーの話をしていたんだった。引き裂きノコギリジャーキーもまあまあエグいけど、歴史的傑作はロードキル・ジャーキーだと思う。ロードキルは【車に轢かれて死んだ動物】という意味。「死んだばかりでこれ以上新鮮なものはないだろう?」というサブタイトルがさらに挑発的。
オーストラリアの不思議な物〜1【ロードキル】
ちなみにロードキルは不適切すぎたのか品質がバラバラすぎたのか惜しまれながら廃業したけど、地元マランダからほど近いレイベンスホーで生産されていた。
では引き裂きノコギリジャーキーはどこで生産しているんだろうと思ってパッケージを見るとこれまた近所のヤンガバラだった。マランダ付近はこういう変なジャーキーが特産品なんだろうか?