1ヶ月ほど前から近所に変なキアシヒタキが出ていることがネットやメールマガジンなどで話題になっていた。なぜか体の半分は白く、残りは黄色だという。自宅からわずか10分の距離にもかかわらずほとんど関心がなかった私はずっと放置していたのだけど、中には往復数時間ものドライブを厭わず、しかも2度目3度目の挑戦でようやく撮った!!!みたいな人も続々出てきているのを読んで、さすがに職業的にちょっと覗いて見る気になった。簡単ではないと聞いていたが、やはり夕方仕事帰りにちょっと覗いてみただけではさすがに見当たらず次に日にもう一度行ってみたらもう出ていた。
ギャラリーは10人ほど。バードウォッチングとは誰にも出会わずに1人でするもの、というのが基本のオーストラリアでは『すごい人数が来ている』と言っても差し支えない規模。私はこのキアシヒタキの白変個体に集まるギャラリーを見ている方が面白かった。
別に珍鳥でもないのに、人々は写真家でもないのに遠くからわざわざこれを見に何度もトライする情熱が凄いと思う。なお私は“野鳥写真家”という職業にとても懐疑的です。何十人もの人がそれを名乗っていますが本当にそれで食べていけてるとは思わない。オーストラリアの平均年収は現在72000ドル。そのためには毎月途切れることなく6000ドルの野鳥写真を何年も何年も売り続けなければならないがそんな人は1人もいないと思う。オーストラリア平均年収の半額に過ぎない毎月3000ドルだって無理だと思うし、そうであれば職業として成立していない。
『これで次号のバードライフ・オーストラリアマガジンの表紙は決まったな!』との声も(笑)